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【現場力診断サービス活用事例】複数医院を運営する歯科医院の本院および本部事務局

【現場力診断サービス活用事例】複数医院を運営する歯科医院の本院および本部事務局

歯科医院の現場力診断サービス

歯科医院の現場力診断サービス

複数の医院を展開している歯科医院様からご相談いただき、「歯科医院の現場力・経営力診断サービス」を提供させていただきました。

具体的には、その法人が運営する本部直下にある医院(本院)へお伺いさせていただき、半日滞在して現場の診療状況、スタッフの様子・動きをチェックし、本部機能・分院体制・人員配置等の現状についてヒアリングを行いました。

院内視察によるチェック・分析も踏まえた結果、様々な問題を抱えていることが分かりました。

課題点

  • 急激に分院展開をしたが、要となる「事務長」が急遽退職してしまい「本部機能」が機能不全になっている。
  • 各クリニック単位、および法人全体の経営数字を正確に把握できていない
  • 事務局業務が整理されておらず、何から手をつけて良いか分からない状況(事務長の急な退職により引継ぎが不十分)
  • 受付をはじめ、人員体制・人員配置に問題を抱えている
  • 院内の連携不全・カンファレンスやミーティングもない
  • 現場の意見が強すぎて、法人全体・事務局として全体をコントロールできていない
  • 院内オペレーションのマニュアルや人員体制に明確なルールがない
  • 事務局スタッフが、各医院に所属するスタッフのことを全く知らない
  • 接遇面を含めてすべての職種の人材教育不足
  • 院内整理・清掃不備
  • 職種別キャリアプラン、福利厚生を含めた人事全般の体制整備が不十分

上記は一例ですが、わずか2時間弱のヒアリングと1時間ほどの院内視察でこれだけの課題を抱えていることが分かったのですが、深掘りして色々質問していくと1つの答えに辿り着きました。それは、

「自分たちでは、どうして良いか分からない」ということでした。

受付スタッフの対応

例えば、受付に対してのお話ですが、

視察の時、受付スタッフが受付業務を行いながら「おにぎり」を食べていました。患者様が待合室で目の前にいる状態で。

そのスタッフに理由を聞くと、「休憩が取れなかったから」とのこと。

休憩が取れないオペレーションが問題ですが、だからと言って受付でおにぎりを食べている光景は異常な状態です。それすら是正できる自浄能力がない状況でした。

その状況を見た時、正直な感想として、「経営者はどうしたいのか?」「どこを見て経営しているの?」と思いました。

現場が混乱した歯科医院グループの結末

現場が混乱した歯科医院グループの結末

その後、ヒアリングを兼ねた打ち合わせの場や現場力診断のフィードバックを行うなかで色々とご提案は行わせていただきましたが、その医院および法人グループは結局ある結末を迎えることとなりました。

その結末はズバリ「売却」でした。もうどうすることもできなかったのでしょう。Google口コミを見ても相当に厳しい内容のコメントも多数見られ、内部・外部共に「どうしようもない状態」に陥っていたのだろうと思います。

ではここで、2つのことを考察したいと思います。

1つ目は

ここまで悪化する前に手を打たなかったのか?又は対策したが、不発に終わったのか?

2つ目は

誰もこの状況を問題視して院内で対策しなかったのか?

まず1つ目について。

色々伺う中から考えた結果、恐らく「何も手を打たなかった」のだと思います。先方は、現場を任せていた右腕である「事務長が急に退職した」影響が大きいとお話されていましたが、私たちは違う理由だと思っております。それは「経営者」が原因ではありますが、ポイントはそこではなく「無謀」だったのだと感じました。

では何が無謀だったのか?それは「無計画」と「先を見据えていなかった」のだと思います。恐らく1人で考えて1人で行動する。所謂ワンマン経営の暴走の結果だと思いました。行き当たりばったりで「先を見据えた経営」をせず、自分の「我」を通したのだろうと思います。

2つ目ですが、右腕の事務長は、そこにき気付いて現場および組織上の課題を指摘したのだと思います。とあるルートで後日、その元事務長の情報を伺いましたが、その通りでした。

つくづく感じた点は、「自分の意見は絶対ではない」。

色々な意見を一旦は「聞く」ことの大事さ。そしてチームとして動くことの大切さ。

改めてそのことを認識させる案件でした。クリニックを支援する立場として必ずご相談いただく際は、

⚫️どんなクリニックでも拡大を目指すなら「組織」作り

⚫️先を見据え「計画」することの大切さ

⚫️意見を出し合えること

この3つは絶対必須であり、これ無くして成長も拡大もなく衰退すること。絶対に先生方にはお伝えすべき点だと改めて感じました。

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